仕事やプライベートどちらにおいても他人と接していて「なんでこんなに辛いんだろう、苦しいんだろう」、、そんな風に思うときってありますよね。それは「自分の本音が他人に伝わっていない」ことが原因かもしれません。
自分の本音を伝えるのは難しいですから、本音を伝えられずにモヤモヤをため込んでしまう人も実際には多いことでしょう。今回は、僕が学んだ「本音を伝えることの大切さ」というテーマでの話を紹介します。
自分の本音や思いを伝えることが少なすぎるという指摘をもらった
このテーマで執筆しようと思い立った経緯を少しお話しすると、僕には尊敬している師匠がいるのですが、その師匠が「あなたは自分の本音や思い、考えを伝えることが足りなさすぎる。あなたが仕事や人生で悩んでいるのは全部ちゃんと伝えてないからだよ。伝えるだけでどんどん状況は変わるのに」と言ったことがきっかけでした。
伝えることで本当にそんな劇的に人生が変わるのか?と最初は半信半疑だった僕でしたが、その話を聴けば聴くほど非常に納得したのととても貴重な話でしたのでその内容を記事にしようと思い立ったわけです(聞いた話は後半部分から掲載していきます)
※師匠は毎日自分の好きなことだけをして生きていて、心も経済的にも豊かなで日々僕にアドバイスをくれている人物です
なぜ本音を相手に伝えることが大切なのか
まず初めになぜ本音を伝えることが大切なのかを考えてみましょう。
私たち人間は言葉でコミュニケーションをとる生き物ですから、言葉で伝えない限りは相手に伝わらない、というのは考えてみればごく自然なことですよね。しかし私たちは意外と
「自分がこんなに悩んでるんだから相手もわかってくれているだろう」だとか、
「日々の行動や私の態度から相手もわかるだろう」、
「今まで周りは自分のことを気にかけてくれてたから、今後もみんなそうだろう」
などと、相手に「明確に伝える」という行為をしないままに相手に「伝わっている」と思い込む傾向があります。もちろん「明確に伝える」という行動をしないと、他人は自分の本音を知ることができないのは無理もありません。
その結果、自分の心がしんどいと思うような出来事が起こり続けることになります。具体的には例えば「自分の苦手で嫌な仕事を依頼される」だとか「思い通りに相手が動いてくれない」といったことです。相手は自分の気持ちを知らないのですから、まさか本人が嫌がっているなんてことを思いもしません。
ですので「自分の本音や思っていること、考えていることを相手に伝える」という行為は自分の状況を変えるために非常に重要なことです。
なぜ本音を伝えなくても大丈夫だろうと思ってしまいがちなのか
前述したように、多くの人には本音を伝えずとも相手に伝わっているだろう、わかっているだろうと思い込む傾向があるのですが、なぜそんな風に思ってしまうのでしょうか。長い間一緒にすごしてきたから、相手は自分と同じように感じる、考える、思うだろう、人それぞれに理由があると思います。
師匠と対話をしながら僕なりに、なぜ本音を伝えずとも大丈夫だろうと僕が考えているのか、について考えを整理したのですが、大きくは以下の2つです。
- 子供時代に自分が何も言わずとも周りが構ってくれてきたから今後も同じだろうと大人になった今でも無自覚に思い込んでいる
- これまで自分自身が人一倍、他人にどう思われるかを気にして生きてきたからこそ、周りの人間も同じように考えているだろう、わかるだろう、それが当然でしょ、と自分の中で思い込んでいる
「自分の苦手な仕事や嫌な仕事をよく依頼されがち」「よく勘違いされて驚く」そんな経験が頻繁に起こっている僕のケースは、① 「子供時代に自分が何も言わずとも周りが構ってくれてきたから今後も同じだろうと大人になった今でも無自覚に思い込んでいる」が非常に強いことを実感しています。
振り返ってみると、僕はお姉ちゃんが二人いる末っ子長男としてチヤホヤされて育ってきたのですが、そういう状況だったこともあって、自分が伝えなくても大抵のことは他人から聞いてもらえたため、聞かれたことだけに答えていれば問題にならず、自分からこれをしてほしい、とかこう考えている、思っていると、伝えていくという習慣がありませんでした。
つまり、子供時代に「他人は自分のことを見ててくれて構ってくれて、必要ならばその都度聞いてくれるものだ」という僕の中での当たり前(世間では当然ではない)が、出来上がってしまっていたのです。だからこそ、今まで自分から「伝える」ことが必要とされず、いつの間にか「伝えなくても伝わっている」「他人が僕のことを気にして対応してくれる」そんな風に思い込みがちになってしまったようです 汗
しかし残念ながら、当然のことながら子供時代に身につけたこの習慣は社会では決して通用しません。なので身につけてしまったこの習慣を変えていく必要があるのですが、こんな風に「自分には思い込みがちな癖、傾向があるんだ」と自覚することができれば、対処しようと意識が働き始めるので、まずは自分の癖や傾向を把握することが非常に大きな一歩になります。
本音を伝えることはとても怖い
しかし大きな問題があります。それは、本音を伝えるのは非常に怖いということです。「これを言ったら叱られるんじゃないか、嫌われるんじゃないか、呆れられるんじゃないか...」書き出したら切りがないですよね。
私たちは、「過去に本音を伝えて叱られた、傷ついた」そんな体験を持っているからこそ、今回も同じような事態になるんじゃないかと恐怖を抱いてしまうものです。
けれど、そんな恐怖を乗り越えてでも本音を伝えることは非常に重要で、僕の師匠は本音を伝えるこの大切さについて次のように教えてくれました。
伝え方が非常に大事。日々伝える練習を重ねていくべし
師匠:多くの人は、家族や親友、そうした近しい関係の人に対してほど「わかってるからいいだろう」的な姿勢をとってしまいがちだが、これが取り返しのつかないことへとつながってしまう。例えば、仕事を頑張る人はたくさんいるけど、「これだけ頑張って仕事をしてるんだから家族はわかってくれてるだろう、感謝してくれてるだろう」と思うのは大きな間違い。
師匠:なぜなら家族はそうは思ってないかもしれないから。仕事を頑張ってもらうことよりももっと一緒にすごしたい、話をしたい、そう思っているかもしれない。だからこそ、ちゃんと自分の考えていること、思っていることを明確に伝える、ということをしないと人間関係は必ずこじれるよ。仕事の代わりはいるけれど、家族や大事な人の代わりは一人としていないから。だから順番を間違えたらダメだよ。
師匠:あなた(僕のこと)は伝えることが少なすぎるんだよ。伝えることが苦手なら、自分の考え、思いを伝える練習をしていく必要がある。自分が思っている以上に説明しないと他人には伝わらない。「結構説明したし、これだけ言ったんだから伝わっただろう」と思っていても伝わっていない。だから伝わらないのが普通と考えていた方がいい。
師匠:そして伝える際には注意しないといけないことがあって、それはちゃんと「本音を伝える」ということ。そして伝え方がめっちゃ大事。伝える内容に「相手に対する責め」が入ってたら相手には伝わらないし、もしも責めが入っていたら逆に相手が怒り始めたり、逆に自分が責められ始めて喧嘩になって結果的に伝わらなくなるよ。その結果、「もう伝えたくない」ってなって、どんどん人間関係がこじれていく。。
師匠:「あなたのせいで、、、あなたが○○だったから、、」なんていう言い方には相手に対する責めが入っている。「私は悲しい、辛い、寂しい、不安」そういう責めが入っていない自分の純粋な思いを伝える伝え方をしないと相手には伝わらないんだよ。
師匠:もちろん、「伝える」という行為には相手がいるから、いつもうまくいくとは限らない。自分の伝えた内容を受け止めきれない人もいるからね。それは相手が持っている価値観だったり精神の成熟度合いによって変わってくる。だけど、「自分を大事にする」っていう意味で本音を伝えていけば幸せになれるし、身の回りの問題もどんどん少なくなっていくんだよ。
師匠:だから「自分の思い、考えを伝える」ということがとっても大事なんだ。伝える練習を毎日していきましょう。
と、文章にするとかなり長くなりましたがこうした助言を僕は師匠から頂いたのでした。
振り返ってみると、確かに私たちは「伝えること」が不十分で人間関係をこじらせたり、勝手に思い悩んだりすることが多いかもしれません。僕の場合はめちゃ多いです 汗身近な人に対してほど、「こんなに関係が深いんだから当然わかってくれてるよね」とも思いがちですし、腹が立つと「あなたが●●だったからこうなった」のような表現も使ってしまいがちです。
それでは言われた側もムッとしてしまいますから、伝え方には十分な注意が必要です。
まとめ
さて、今回は「本音を伝えることの大切さ」というテーマでの話を紹介してきました。内容を振り返ってみると、
- 言葉にしないと相手には伝わらない
- 私たちは相手には伝わっている、わかっていると勝手に思い込みやすい
- 自分の傾向を自覚することで対処しやすくなる
- 身近な人に対してほど自分の本音を伝えるべき
- 伝える側には注意が必要で相手に対する責めを入れると絶対に伝わらなくなる
ということでした。
本音を伝えることは怖いですが、これも練習を重ねるうちに慣れていくものなのかもしれません。伝え方に注意しつつ本音を相手に伝えるという練習に日々取り組むことで、今よりも一層素晴らしい人間関係を築き心穏やかに生きていけたら最高ですよね!!
日々、伝える練習をしていきたいです。